黒子のバスケ~裏試合~
第4章 黄瀬、今日…うちにこないか?
俺のことばで目の前にいる黄瀬は
目を丸くさせる
「え…っ?
そ、んなの……どっちも
好きっスよ…!」
「あ"?」
どすの利いた声をきかせると
一瞬びくんとした黄瀬は
なぜか下を向いて顔を赤らめた。
「……好きっスけど、
青峰っちに対しての好きと
黒子っちに対しての好きは
…別物っスよ」
黄瀬のこたえに
俺はくすりと笑った。
「ふぅん?別物って?」
「っ、わかってるくせに…」
「いってみ?」
俺をイラつかせたんだ。
こんくらいやらせろ。
「……青峰っち、は…
……その、…男として?
って、いうか!
性的ないみで!」
──。
なんとなく思ってたのと
違う答えだったけど
黄瀬のかおみたら
まぁ、いいか。ってなった。
「それより、
いきなりどうしたんスか。
俺が黒子っちに迫るのは
いつものことっスよね?」
少しずつ顔の熱がひいてきた黄瀬は
反撃するかのように
ずいっと顔を近づけた。
「……んでもねぇよ」
「んんんー?
あ。もしかして
ヤキモチ、っスか?」
殴りたくなる笑みを浮かべ
少し嬉しそうに笑う黄瀬。
だが
すぐになぜか黄瀬は
驚いた顔をして、
また顔を赤くした。
「な、なんでそんな
真っ赤になってんスか!!?
ちょ…うそ、え!?」
──しかたねぇだろ。
図星なんだから。
つうか、顔赤くさせてねぇよ!!
頬は暑いけど!
赤くなんてなってねぇよ!!
顔を横にそらすと
黄瀬の手が顔に触れる。
「なんだよ…」
「─青峰っち、
今日、家いかせて?」
……どんだけ百面相だよ。
急に大人な表情で。
黄瀬にのまれそうだった。