黒子のバスケ~裏試合~
第5章 リコさん、おもちゃで遊びましょ…?
「っ!」
そこには
思いもよらない人物がいた。
「リーコさんっ♪
何してるんですか?」
「なんで…あんたがここに!?
桃井さつき!」
リコは立ち上がると
さつきを睨み付ける。
「そんな警戒しないでくださいよ?
ただの散歩ですから♪
わたしの家、このへんなんです」
ニコッと笑いながら
リコのいる方へまわり、
平然とベンチに座った。
「ほら、リコさんも座って!」
「…」
リコは不本意ながらも
再び座った。
「それ、メニューですか?」
「そうよ。あんたたちに
リベンジするためのね!」
さつきは
ふぅん…となにかを考えるように
じっ、とリコの横顔をみつめた。
「…あのさ、さっきから
なに人のことじろじろ見てんのよ」
じとっとにらむように
リコはさつきをみる。
「え?いやぁ……
リコさんって可愛いなぁ、って」
そんな突拍子もないことをいう
さつきに目を丸くした。
「…は?」
「彼氏とかいるんですかぁ?
あっ、日向さんとか!?
仲いいですよねー」
満面の笑みで楽しそうに話すさつき
─なんでこんな恋ばなに
なっちゃってんのよ…?
「彼氏なんて必要ないわよ
あたしは誠凜の監督。
そんな暇あったら
あいつらしごくわよ!」
リコがきっぱりと言いきると
さつきはふふっ、と笑った。
「なによ?」
「いいえ?やっぱリコさん
だなぁ~って♪」
意味のわからないことを言う
さつきにリコは首をかしげた。