
黒子のバスケ~裏試合~
第1章 黒子っち、大好きっス……。
そのころ
──誠凜高校─
「はい、きゅうけーーーい!」
「「はいっ!」」
─…………。
「黒子?なに探してんだよ?」
「……え、あ……いえ」
体育館を目で見回す僕に、
火神くんが不思議そうに
汗を拭きながら訊ねた。
「………アイツ、今日いないな」
……アイツって
黄瀬くんのこと…ですよね。
「ほらほらーっ!
そこの二人!ゲームやるから
早くゼッケン着て!」
───黄瀬くん……
いつもなら、いるはずなんですが
何かあったんでしょうか?
昨日のお仕事が忙しかった…とか?
『黒子くーーーん!?
早くきなさい!!』
「っあ……」
邪念をはらい、
監督たちの元へ駆け足で向かった。
