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好きな人がいた

第4章 高校一年生

メールの上での関係は続いていた。
この頃になると彼は彼女と別れていた。それで吹っ切れたのか今まで決して教えてくれなかった彼女の名前を私に公開し、悪し様に言うようになった。
その彼女、Bさんは私の友達だった。
彼と友達になる前からの友達だった。
中学一年のとき、友達ができなくて一人で座っていた私に一番最初に話しかけてきてくれた、すごく大切な友達だった。
彼はBさんの悪口をよく言った。
彼女が彼の悪い噂を流しているのだと言い続けた。

『ああ、この人はこういう人なんだ』

そう思うと、少し悲しかった。

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