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好きな人がいた

第5章 高校二年生

息が止まった。
なんで、いるの。
そう思った。
彼の班は今の話が確実に聞こえる距離にいた。
彼の目が冷たかった。
彼の目が怖かった。
今すぐ違う、嘘だと否定したかった。
けれどそんなことできなかった。
私はもう彼の方を見ることができなくなった。
心のなかで後悔が渦巻いていた。
心のなかで謝り続けていた。
でも口に出すことはできなかった。

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