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caramel

第3章 逢


幸也がゆっくりと腰を振る。


「まだ痛いか?」

『…っ、やぁ…何か…ぁ…ん』


歌織の顔からは苦痛は読み取れない。


‥この後に及んで
まだ恥ずかしいのか


優しく微笑んだ保険医は、


「歌織?ちゃんと言わないならやめようか?」


意地悪な言葉を発した。


『言えば…いぃ……の?』


「気持ち良くなる事は恥ずかしがる事じゃねぇぞ。人間の本能だ」



『ちゃんと言ったら……して…くれる?』

‥おねだりの
つもりなのか


「ぁあ。歌織の意識がぶっ飛ぶ位気持ち良くしてやるよ」





『じゃあ…私を壊して』


そう言う歌織の瞳が、
暗く、寂しげに見えたのは

気のせいなのだろうか。

彼女の可愛らしい見た目に
あまりにも合わない言葉だからか。

幸也は一瞬、彼女の心の中の闇を見たように思えてならなかった。


しかし、幸也はその事を頭から振り切って、ただ彼女との快楽に浸かることにした。




‥望み通りに
壊してヤるよ



『…ぁ…ああんっ…あっ…』

「どうした」

そう尋ねながらも幸也の激しい突きは止まるところを知らない。


『何か…おかしくなっちゃううぅぅ!!』

言いながらもっと求めるように、腰を振り始めた歌織。


「ぁー…イきそうなんだな。イくときは言えよ?」


更にピストン運動を加速させる幸也。



『あ…ああああっ!イくぅううっ…!!』


全身に衝撃を走らせる歌織。
瞳がとろんとしていて、
その表情は甘い痺れに酔っている様子。



そんな間でも、歌織は幸也をくわえ込み、
キュウキュウ締め付ける。



歌織に絶頂からの復帰を呼びかける為に
軽く耳を噛み、そこから舌を首筋、乳房へと這わせ、二つの頂を舐めてやる。


そんな愛撫にも、敏感な歌織の躰は相当な反応を示す。


『ふぁ…ぁっ……ひゃっ』


「ぅぁっ…締めすぎだろ…」



初めて保険医の余裕の無い声を聞いた歌織が驚いて見上げると。


そこには、額にうっすら汗を滲ませ、程よく筋肉のついた美しい躰を動かす保険医の姿。


切なく艶やかな眼差しで此方を見つめられると、何だか歌織の心まで跳ね上がるかのようだった。

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