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シトイウカ

第1章 いち。

「花火な晩に」
弾けた音に
あなたは驚いて
びくっと身体をこうばらせるのが新鮮で
僕だけじゃないんだと
嬉しくて
可愛くて

振動に
華麗な火花に
踊る色に

貴女を抱き締めて
綺麗だねと囁く感嘆に

貴女とこの瞬間に
この場所にいれて幸せだったと

弾ける音に
想いを馳せた職人は
消え行く華に
汗流し
命を賭けて
幸せを

リズムに載せて
煙を超えて
尺玉は
空こえ
闇こえ
上がります

さて、弾けて翔べば
大花火

はっと目覚める振動に
気付けば貴方の
背中を押している

口付けは
永遠に

幸せに
大切な
想い出に

誓った夜空は
花火の晩



終わり

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