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シトイウカ

第2章 に。

「主人公の定石」

ノートに描いた落書きは
いつか動き出すんじゃないかと
あなたはじっと待っているけれど

仰向けの四畳半は
低い天井に
蛍光灯がぶら下がっている

しんしんと
埃と共に
時間が降る

この体は老いていく
この精神も朽ちていく

嘲る奴等が
何を持つ?

あなたはここで
何を待つ?

せめて
深夜に空を仰いでみるがいい

ほら
世界はあなたのものだから

舞って、舞え
ひたむきに。


終わり

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