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シトイウカ

第2章 に。

「迫り来る冬将軍に対してコタツを出すか、否かの葛藤によるストレス及び題名を長くしたときにどれほどの人が最期まで読んでくれるかの実験的欲望に堪えられない症候群についてのレポート」

眠り姫は
目覚めている時間よりも
眠っている時間の方が長いから
現実と
夢が
あべこべ
なんです

僕は壁のシミと
にらめっこしながら
爪楊枝を
眼球に突き刺すのだけれど
これが
痛みだったか
快楽だったか
わからなくなって
いるんです

裸足で
綱渡りをして
その
不安定さを
感じる喜びに
そして、慣れてしまう哀しさに
なんとなく、酔っているんです

とっくに腐れた世の中に
ドッポリ浸かって育っているのだもの
今更だよ
小言ならあの世で言ってくれませんか

ああ、ごめんね

僕は、ちょっと寒いのが苦手なだけなんだよ


終わり

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