
~多重人格パートタイムラヴァー・ガール~
第103章 ドライバーでスカウトマンで⑳
「ラピスラズリ」で働くようになって、あっという間の1ヶ月が過ぎた。
ドライバーの仕事にはだいぶん慣れてきた。女の子たちの顔と名前は、もうしっかり覚えた。
女の子たちには相変わらずからかわれて、いじられることも多かったけど、それにも慣れてきた。
空き時間には携帯でSNSのサイトをチェックした。
せめてサイトでもいいから、なんとかボクに興味を持ってくれる相手を見つけたかった。
最初に焦らないと言ったのに、結局ボクは焦りまくっていた。
ボビーさんがスカウトに集中するためにとくれている、スカウトdayも3日目を終えたけど、まだ一人の女の子も捕まえることができなかった。
ボビーさんは、きっかけだけを作ったら後はつないでくれたらいいと言ってくれた。
女の子にとって一番気になるお給料や待遇面を話すのはボビーさんがやって、最後に話をまとめてあげるということだった。
しかし、きっかけになる女の子さえ捕まえられない。
もう何百人の女の子に声を掛けただろうか。
立ち止まってくれた女の子たちも風俗と言うと、途端に顔色を変えて逃げてしまう。
一生懸命に話をきいてくれて、やってみたい!と言ってくれたコが16歳だったりした。そんなコを連れて店に戻ったらボビーさんに殺されるところだった。
「個人的に付き合って彼氏になってくれたらスカウトされてあげる」なんてコもいたけど怖くて、丁重にお断りした。
「ウザイねん」
「キモいなぁ」
「最悪!」
そんな風に言われ続けると、だんだん自分が本当に恥ずかしい人間に思えてきた。
やはりボクにはスカウトなんて無理なんだと思い始めていた頃のある日。久しぶりの目眩にフラフラしながら耳鼻科に行った。
そこで美香ちゃんに出会った。
ボクは目の前がクラクラ回る中、しっかりと目を凝らし、その少女をじっと見つめた。それは衝撃的だった。ボクはこれほど美しいコを今まで見たことが無った。
まるでお人形のような端正な美しさと、可憐な花のような可愛いさだった。
自分でも夢のようで信じられないが、この美香ちゃんがボクのスカウトの一人目となった。
ボビーさんも、ケンさんも、ミラクル!と言ってボクを褒めた。
彼女を店にスカウトしたことがミラクルなのか。
ボクには彼女と出会えたこと自体がミラクル…奇跡に思えた。
ドライバーの仕事にはだいぶん慣れてきた。女の子たちの顔と名前は、もうしっかり覚えた。
女の子たちには相変わらずからかわれて、いじられることも多かったけど、それにも慣れてきた。
空き時間には携帯でSNSのサイトをチェックした。
せめてサイトでもいいから、なんとかボクに興味を持ってくれる相手を見つけたかった。
最初に焦らないと言ったのに、結局ボクは焦りまくっていた。
ボビーさんがスカウトに集中するためにとくれている、スカウトdayも3日目を終えたけど、まだ一人の女の子も捕まえることができなかった。
ボビーさんは、きっかけだけを作ったら後はつないでくれたらいいと言ってくれた。
女の子にとって一番気になるお給料や待遇面を話すのはボビーさんがやって、最後に話をまとめてあげるということだった。
しかし、きっかけになる女の子さえ捕まえられない。
もう何百人の女の子に声を掛けただろうか。
立ち止まってくれた女の子たちも風俗と言うと、途端に顔色を変えて逃げてしまう。
一生懸命に話をきいてくれて、やってみたい!と言ってくれたコが16歳だったりした。そんなコを連れて店に戻ったらボビーさんに殺されるところだった。
「個人的に付き合って彼氏になってくれたらスカウトされてあげる」なんてコもいたけど怖くて、丁重にお断りした。
「ウザイねん」
「キモいなぁ」
「最悪!」
そんな風に言われ続けると、だんだん自分が本当に恥ずかしい人間に思えてきた。
やはりボクにはスカウトなんて無理なんだと思い始めていた頃のある日。久しぶりの目眩にフラフラしながら耳鼻科に行った。
そこで美香ちゃんに出会った。
ボクは目の前がクラクラ回る中、しっかりと目を凝らし、その少女をじっと見つめた。それは衝撃的だった。ボクはこれほど美しいコを今まで見たことが無った。
まるでお人形のような端正な美しさと、可憐な花のような可愛いさだった。
自分でも夢のようで信じられないが、この美香ちゃんがボクのスカウトの一人目となった。
ボビーさんも、ケンさんも、ミラクル!と言ってボクを褒めた。
彼女を店にスカウトしたことがミラクルなのか。
ボクには彼女と出会えたこと自体がミラクル…奇跡に思えた。
