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~多重人格パートタイムラヴァー・ガール~

第15章 覗いてはいけなかった②

私は夜中に目を覚ました。
何か家の中で聞き覚えのない音がしている。まるで家が揺れてるようにギシギシ。
いつもなら隣で寝ているお母さんがいない。
私は怖くなって、お母さんを探しに部屋を出た。
トイレ?明かりが点いてない。
きっと台所だ。
台所に向かって行こうとして気が付いた。
音がする方向はお父さんの部屋だ。
そっか。お母さんは、お父さんといっしょにいるんだ。
お父さんの部屋の前まで来た。
中からさっきのギシギシいう音と・・・
お母さん?が泣いているような声がする。
お母さんはお父さんに叱られているのか?
何が起こっているの?
私は普段から、お父さんの部屋はお仕事する部屋だから美香ちゃんは入ってはいけないのよとお母さんに言われてるのを思い出した。
私は音がしないように、そっと部屋の扉を開けて隙間から中を覗いた。

「!!!」

私は思わず声が出そうになった口を押えた。
お母さんが天井から赤いロープで吊り下げられている。
お母さんもお父さんも裸だ。
お母さんは口に何かボールのような物を入れられ苦しそうだ。
お父さんはお母さんの背中やお尻を黒い革ヒモみたいな物で打ち続けている。
その度、お母さんは声にならないうめきを上げている。
お父さんは鬼のような顔をしている。
お父さんのあんな顔は見たことがない。
あれはホントにお父さんなの?
お父さんの脚と脚の間に黒い角が生えていた。
お母さんのお尻の方にもブブブブブ音が出ている、その角のようなものに似た棒が刺さっている。
私は怖くて怖くて仕方なかった。
目の前で起こっていることが信じられない。
目を背けたいがそこから離すことができなかった。
お母さんは大丈夫なんだろうか?
そう思った時、お母さんと目が合った。
口からヨダレを垂らしているお母さんは、私を見て笑った。
私は逃げ出したくなって後ずさりしようとした時
お父さんが目の前に立っていた。

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