
~多重人格パートタイムラヴァー・ガール~
第53章 ボビーさん登場①
自分の私物を鞄につめてネカフェを後にしたボクは、行くあてもないままボンヤリと歩きながら考えた。
あれはやり過ぎだ。
いくら伊藤にムカついたとはいえ、何故あれだけボロボロになるまでやったのか。
鼻血が伊藤の白いワイシャツを真っ赤に染めていた。
自分があそこまでしたことが信じられなかった。
そして、それをあまり覚えてないことにもさらに驚いた。
ボクは自分がキレると、あれほどまでに我を失うことが自分でも怖くなった。
しかし、これから仕事はどうしょうか。
ボクは自分が何がやりたいのか?何ができるのか?まだ見つけることができてなかった。それに直面したくないからネカフェの仕事をズルズルと続けていたのかも知れない。
そんな風に考えていたら
突然見知らぬ男の人が、ボクと並んで歩くようにして声をかけてきた。
「おい。ハンサム。何を死にそうな顔してんだ?」
ボクは驚いて一瞬身構えた。、相手の顔をまじまじと見た。
大きめの黒いサングラスをかけているので年齢もよくわからない。30歳か?いや40歳くらいか?若くはない背はそれほど高くはない。
どちらかというと細身。体にフィットしたグレーのスーツを着ている。ネクタイはしていない。日に焼けた顔にアゴヒゲ。左耳には小さなクラウン形ののシルバーのピアスをしている。
一見してサラリーマンではなさそうだ。
どこかのブランドなのか高そうな黒い皮の手提げ鞄を持っている。
ファッション関係のお店の人か。もしくは水商売の人だろうか。
オシャレな雰囲気と怪しい雰囲気のどちらも感じさせていた。
なんにせよ、ボクが知らない人だった。
「あぁ悪い悪い。驚かせてしまったかな。まんざら知らない中でもないんで声をかけたんだ。」
あれはやり過ぎだ。
いくら伊藤にムカついたとはいえ、何故あれだけボロボロになるまでやったのか。
鼻血が伊藤の白いワイシャツを真っ赤に染めていた。
自分があそこまでしたことが信じられなかった。
そして、それをあまり覚えてないことにもさらに驚いた。
ボクは自分がキレると、あれほどまでに我を失うことが自分でも怖くなった。
しかし、これから仕事はどうしょうか。
ボクは自分が何がやりたいのか?何ができるのか?まだ見つけることができてなかった。それに直面したくないからネカフェの仕事をズルズルと続けていたのかも知れない。
そんな風に考えていたら
突然見知らぬ男の人が、ボクと並んで歩くようにして声をかけてきた。
「おい。ハンサム。何を死にそうな顔してんだ?」
ボクは驚いて一瞬身構えた。、相手の顔をまじまじと見た。
大きめの黒いサングラスをかけているので年齢もよくわからない。30歳か?いや40歳くらいか?若くはない背はそれほど高くはない。
どちらかというと細身。体にフィットしたグレーのスーツを着ている。ネクタイはしていない。日に焼けた顔にアゴヒゲ。左耳には小さなクラウン形ののシルバーのピアスをしている。
一見してサラリーマンではなさそうだ。
どこかのブランドなのか高そうな黒い皮の手提げ鞄を持っている。
ファッション関係のお店の人か。もしくは水商売の人だろうか。
オシャレな雰囲気と怪しい雰囲気のどちらも感じさせていた。
なんにせよ、ボクが知らない人だった。
「あぁ悪い悪い。驚かせてしまったかな。まんざら知らない中でもないんで声をかけたんだ。」
