
~多重人格パートタイムラヴァー・ガール~
第76章 スカウトマンと良い話と悪い話⑭
「それはボビーさん自身のためではなくて、風俗で働く女の子たちのために、はじめたということですか?」
もしそうだとしても、ボクにはそんな考え方は絶対できないなと思ってた。
「いや、そういう言い方をすると、おこがましかな。イッキ君。なかなか厳しい質問だな。」
ボビーさんは人差し指をボクの方に向けてピストルを打つようなフリをした。
ボクはそれには反応せずに手のひらを上にしてボビーさんの方に向けて、続きをどうぞ。というしぐさをした。
ボビーさんは答える前に、コーヒーのおかわりをたのみ、ボクのアイスミルクティも一緒にたのんだ。
「彼女や彼たちの話をきいているうちに実はオレはすっかり風俗の仕事に興味を持ちはじめていたんやな。そのうちオレならこうするのにな。なんて考えたりもしはじめていたんや。そんな時に、ある女の子の相談をきいてて、オレの方がきいてみたんよ。じゃあどんな店があればいいんやろ?って。それで、その女の子が言ったんよ。それなら占い師さんが自分で店を作って考えてよ、って。それは、なんとも言えない少女のような可愛いらしい笑顔でな。そのコはもう年齢的に引退を考えてたコなんだけどね。それが、オレの気持ちをドンと押した感じや。女の子たちのためっていうんやなくて、オレがやってみたかったんや。でも、女の子たちが働きやすい店作りってのは今もオレのモチベーションや。」
「とても素敵なきっかけの話をありがとうございました。」
ボクにはボビーさんの話が、まるでドラマの一部を切り取った話のようにさえきこえた。
つまらない毎日を過ごしてきたボクには、こんな風に心動かされるようなことが、日々の中で経験することが無かった。こういう経験をしてきたのが、ボビーさんの魅力であり、こういうことが起こり得るのが風俗の世界なんじゃないかとボクは思った。
そしてボクの気持ちもドンと押された。
もしそうだとしても、ボクにはそんな考え方は絶対できないなと思ってた。
「いや、そういう言い方をすると、おこがましかな。イッキ君。なかなか厳しい質問だな。」
ボビーさんは人差し指をボクの方に向けてピストルを打つようなフリをした。
ボクはそれには反応せずに手のひらを上にしてボビーさんの方に向けて、続きをどうぞ。というしぐさをした。
ボビーさんは答える前に、コーヒーのおかわりをたのみ、ボクのアイスミルクティも一緒にたのんだ。
「彼女や彼たちの話をきいているうちに実はオレはすっかり風俗の仕事に興味を持ちはじめていたんやな。そのうちオレならこうするのにな。なんて考えたりもしはじめていたんや。そんな時に、ある女の子の相談をきいてて、オレの方がきいてみたんよ。じゃあどんな店があればいいんやろ?って。それで、その女の子が言ったんよ。それなら占い師さんが自分で店を作って考えてよ、って。それは、なんとも言えない少女のような可愛いらしい笑顔でな。そのコはもう年齢的に引退を考えてたコなんだけどね。それが、オレの気持ちをドンと押した感じや。女の子たちのためっていうんやなくて、オレがやってみたかったんや。でも、女の子たちが働きやすい店作りってのは今もオレのモチベーションや。」
「とても素敵なきっかけの話をありがとうございました。」
ボクにはボビーさんの話が、まるでドラマの一部を切り取った話のようにさえきこえた。
つまらない毎日を過ごしてきたボクには、こんな風に心動かされるようなことが、日々の中で経験することが無かった。こういう経験をしてきたのが、ボビーさんの魅力であり、こういうことが起こり得るのが風俗の世界なんじゃないかとボクは思った。
そしてボクの気持ちもドンと押された。
