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お兄ちゃんはいちご味

第14章 噛み跡




たしかに最近の俺はどうかしてる



果乃につけられた首の噛み跡が時々どうしようもなく痛んで

そのたびに頭がおかしくなりそうになる



上手く言えないけど、堪えられないくらいの衝動が起こるんだ



それは日に日にひどくなってる




これは血を吸われた後遺症…?

それとも副作用…
禁断症状…



少なくとも俺はもう普通じゃない

だからこれ以上果乃に血を吸われるわけにはいかない…











「お邪魔しま〜す…」

「どーぞ。」



結局放課後にゆりが俺の家に来た。



「そんな緊張しないでいいよ。どーせ今日は誰も帰って来ないし」

「えっ…なんで?」

「父さんは夜勤でもう出掛けたっぽいし、果乃は今日友達ん家に泊まるらしいから」

「そっか……って、やっぱり捺くんケダモノ!!」

「は?なんでだよ」

「誰もいない家に連れ込むなんてケダモノ以外のなんなの!?」

「…はいはい。別にそんな心配しなくても何もしませんて」



正直ゆりのテンションにはたまについていけない

まあ俺としては、しおらしいゆりよりはいつも通りの方がいいけど



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