お兄ちゃんはいちご味
第15章 中毒症状
「ごちそうさま…」
気まずい夕食を終えて逃げるように部屋に戻った。
吸血鬼体質になってから、こんなことばっかりだ。
こんな体質にならなければ、お兄ちゃんとも普通に…
今まで通りに…
全部全部、この体質のせいだ…!
「はあぁ…」
お腹は満たされても喉は渇いたまま。
お兄ちゃんの匂いで刺激されてしまった吸血衝動があたしを襲う。
もう、いつから血吸ってないっけ…?
変な意地張ってないで、やっぱり適当に誰かの血吸わなきゃ…
ほんとにそろそろ倒れそうかも…
誰でもいいから、血…
血がほしい…!