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お兄ちゃんはいちご味

第15章 中毒症状




放課後、あたしは希望に胸を膨らませながら麻くんが2組の教室から出てくるのを待った。

はやくあのカプセルのこと聞かなきゃ…!



「麻くんっ!!」

「…果乃ちゃん」



麻くんはあたしを見つけるとすぐに駆け寄って来てくれた。



「一昨日ぶりだね。どうしたの?一緒に帰る?」

「うん、ちょっと聞きたいことあって…え、あ、そういえば麻くんの家って…」

「学校の近くのマンション借りてんの。なんならちょっと寄ってってよ☆」






「おじゃましますっ」

「好きにしてて。今なんか飲み物持って来るから。何がいい?」

「んー、なんでも」

「りょーかい♪」



麻くんのマンションは本当に学校から近くて綺麗なマンションだった。

麻くんの部屋は6階で、シンプルで麻くんらしい部屋。


ほんとに一人暮らしなんだあ…




「はい、いちごミルク♪」

「わっいちごミルクだぁ〜」

「果乃ちゃん好きだったよね?」

「うん。大好きっ」



麻くんは何でも覚えてるんだな…



「話って何?」

「えっと、この前貰ったカプセルなんだけど…」

「あぁアレ」

「飲んだらすごく楽になっったっていうか…いつも喉が渇いてる感じだったのに治っちゃったし…!すごい効き目だよ!
なんで麻くんこんなすごいもの隠してたの?」



少し興奮気味で話すあたしに、麻くんは静かに微笑んだ。



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