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お兄ちゃんはいちご味

第15章 中毒症状




「へぇ…アレを飲んだってことはもう中毒症状出てるんだ?」

「…中毒症状…?」

「最近捺くん以外の血吸った?」

「吸ったっていうか…吸おうとしたんだけど気持ち悪くて吸えなかった…」

「あはっやっぱり…それは中毒症状だよ。しばらく同じ血だけ吸ってると他の血が吸えなくなる。」



中毒?あたしが…?



「ずっと捺くんの血しか吸ってなかったんでしょ」



麻くんは可愛い笑顔を浮かべてやけに楽しそうにしている。



「…そ、そうだけど…でももうお兄ちゃんの血は…」

「クスクス…分かってるよ。だからあのカプセルをあげたんじゃん」

「あのカプセルってなんなの?あれがあればもう血を吸わくてもいいってことだよね…?」

「そうだよ。ん、でもちょっと違うかな…
あのカプセルは血を凝縮して作った俺のオリジナル抗中毒薬♪」

「抗中毒薬?」

「中毒症状に対抗する薬。中毒症状っていうのは継続して他の血を大量に飲めば薄れてくるはずなんだよ。
でも中毒症状のまま他の血を吸おうとすると拒絶反応が出るでしょ。吐き気とか…
だからかわりに薬にしたの。
これなら手っ取り早く中毒症状解消できるし、大量の血を濃縮して作ったから、飲めばしばらくは血を吸う必要もないってこと☆」



麻くんが何言ってるか全部はわかんなかったけど…

つまりあの薬を飲んでればもうお兄ちゃんの血に固執することも、誰かの血を飲む必要もなくなるってことだよね?


それってすごい。麻くんすごい…!



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