お兄ちゃんはいちご味
第6章 満月の夜
「………付き合ってる」
ズキン…
お兄ちゃんの一言に、なんとも言えない痛みがあたしの胸を貫いた
「……お兄ちゃん、血吸わせて」
「…え?」
気付いたら口走っていた。
シチューを食べながら驚くお兄ちゃん
「あたしもう我慢できない…」
潤んだ瞳でお兄ちゃんを見る
「…お兄ちゃんは、あたしのごはんでしょ?」
「は?んなこといつ決めたんだよっ」
「今決めた。」
あたしはお兄ちゃんをソファに押し倒した。
お兄ちゃんは部屋着の上下グレーのスウェットを着ている
これじゃ吸いにくいに決まってる。
「脱いで」
「は!?」
「これじゃ血吸えないから、脱いで」
自分でも強引だと思った。
でも止めることができない。
そういえば今日は満月…
吸血鬼って、満月になると覚醒するんだっけ…
いや、それは狼男だったかな…
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