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お兄ちゃんはいちご味

第7章 気持ちいいっていってよ




「ねぇ果乃ちゃん」

「ふぇっ!?」



ゆりさんに突然話し掛けられて、とっさにおかしな声を上げてしまった。



「あたし捺くんと付き合うことになったから、よろしくね♪」



そう言って笑うゆりさんの笑顔は意外とやんちゃで子供っぽい



「え?あ、はい…」



なんなの…?

わざわざ妹にまで彼女宣言することないじゃん…!


あたしは苦笑いで返し、お兄ちゃんとゆりさんを追い越して先に一人で学校に向かった。





イライラしていた。


ゆりさんにじゃなくて、子供っぽくてお兄ちゃんに不釣り合いな自分に。

こんなことでヤキモチを焼いているちっぽけな自分に。



妹のままでいいなんて、やっぱり前言撤回だ…



あたしを見てほしい。

あたしだけしか、見えなくなればいいのに


最近、こんなことばかり考えてる…





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