お兄ちゃんはいちご味
第7章 気持ちいいっていってよ
「ほら、声出すと気付かれちゃうよ…?」
「………っ」
「いいの?お兄ちゃん…妹とトイレでこんなことしてて」
チュル…ピチャ…
お兄ちゃんの目がだんだん潤んでいく
息も熱く、甘くなる
強引だと思う。
だけど、お兄ちゃんを独り占めしたくて、意地悪したくてたまらなかった
なんて自分勝手な独占欲。
あたししか知らない乱れたお兄ちゃん
あたしにだけ、見せてよ……
あたしは血を吸いながらお兄ちゃんのシャツの中に手を入れ、脇腹から胸の辺りを優しく撫でる
「っ!……んっ……」
ビクン、と身体は素直に反応する
「お兄ちゃん…気持ちいい?」
「んなわけ…っ」
「じゃあなんで抵抗しないの?」
あたしは本当にずるい
お兄ちゃんは抵抗しないって、分かっててこんなことしてる。
だけど…
抵抗しないお兄ちゃんの優しさが、
憎たらしくて 切ない
ちょっとぐらい嫌だって言っていいんだよ…?
叱ってくれていいんだよ…?
ただの妹にここまでされて、お兄ちゃんは平気なの…?
ちょっとぐらい、
あたしを意識してよ…
「お兄ちゃん…気持ちいいって言ってよ」
「ん…そ、んなこと…言うわけなっ……」
素直じゃないお兄ちゃん
だけど漏らす息は、すごくすごく甘くて溶けてしまいそうになる