お兄ちゃんはいちご味
第7章 気持ちいいっていってよ
『てか次体育じゃん』
『着替えんのだるー』
…バタン
どうやらさっきの二人組は行ったようだ。
「……はぁ」
ほっとしたかのようにぐったりするお兄ちゃん
「お兄ちゃん、やっぱり妹とこんなことしてるってバレたくないんだ?」
「…変に思われるだろ……」
「変に思われたら困るの?」
「俺はただの食事だからこうしてるだけ…」
お兄ちゃんは息を乱しながら、困ったような怒ったような目であたしを見る
…そんなの分かってるよ。
そんなの一番、あたしが知ってる
お兄ちゃんは優しいから、あたしのために仕方なくこうしてくれてるんだって
なのにあたしは、そんなお兄ちゃんの優しさも、妹という立場も、この体質も利用して、お兄ちゃんを独り占めしようとしてる
「お兄ちゃんの意地悪…」
あたしはお兄ちゃんの唇をそっと舐めた
「か、果乃っ……」
「お兄ちゃんはあたしのごはんでしょ?」
こう言えばお兄ちゃんは抵抗しないことも知っていた。
妹なのに、食事なのに、
キスまで受け入れてくれるなんて
お兄ちゃん、シスコンにも限度があるんだからね…