お兄ちゃんはいちご味
第1章 あまい匂い
家に付いて、自分の部屋のベッドに横になった。
まだ頭がクラクラする…
口の中、パパの血の味…
そうだ、お兄ちゃん…
お兄ちゃんが帰ってきたら、さっきのこと、ちゃんとお礼を言わなきゃ。
今日はちゃんと目を見て、ありがとうって
――――――――――
ぱちっ
ん…?
あれ、あたし…寝ちゃってた…?
今、何時だろう…
時計見たら午後9時を過ぎていた
「嘘っ!寝すぎた!」
勢いよく起き上がって、リビングに向かう
パパの血をもらったからか、たくさん寝たからか、体調はすっかり回復していた。
「パパはもう仕事か…」
パパは基本的に夜勤で、夜は家にいない。昼は家で寝てることが多い。
お兄ちゃん、もう帰ってるかな…
ザアァァァァ―――
お風呂場からシャワーの音が聞こえる
なんだ。お風呂か…
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