妖怪に恋をした
第4章 *告白*
「來羅ー?居るか?」
食器の片づけをした後、俺は來羅の部屋に行った。
部屋の扉をノックしてみるけど…返事がない。
あれー?寝てんのかな…?
「來羅、入るぞ?」
鍵は一応ついてるけど、來羅はいつもこれを使わない。
安心してくれてんのは嬉しいけどなんかなぁ…
部屋に入ると、來羅はベッドの上で熱心に読書中だった。
來羅が日中やることがなさそうだから俺が大学の図書館で借りてきたんだけど、すげぇ気に入ったらしくて、最近は毎日借りて来てやる。
気付いてねぇかな…?
「…らーいら」
脅かそうと思って忍び足で近づいて、額を軽く小突いてみる。
「う、ひゃあっ!…び、っくりした…何?」
あぁ、癒される…
こんな古典的な罠に見事に驚いてくれる奴今時居ねぇよ。
「悪ぃ悪ぃ、なかなか気づかなかったんでな。」
思わずけらけらと笑ってしまうと、來羅はものすごく拗ねた表情になった。
分かり易いな。
「…で、何の用?」
相変わらずむくれた表情の來羅に苦笑していると、そう聞かれた。
「あー…うん、ちょっと話があるんだけど…いいか?」
「?いいよ、何?」
最近分かってきたことがある。
來羅は妙に人の行動とか心理的なものに敏感な割に、色恋ごとにはものすごく疎い。鈍感。
今まで俺はかなり分かり易い態度だったと思うけど、気付いてる素振りは一切ないし。
一緒にドラマとか見ててもキスシーンとかになると顔を背けたり逃げたりする。
だから、俺は安心してる。
多分、告白されたとかそういう経験もないんだろうな、だったらもしかしたらOKしてもらえるんじゃないかって…。
「俺さ…來羅の事好きだ。俺と付き合ってくれ。」
でもすぐに、そんなの思い違いだって思い知らされるんだけど。
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