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始まりは最悪から・・・

第2章 *私の家庭

階段を下りてリビングに行くと、そこには二歳年上のお兄ちゃんとお母さんがいた。



お兄ちゃんはトーストを口に銜えながら制服のネクタイを器用に結んでいる。



「おはよう。お兄ちゃん、早いね」



いつもは私より起きるの遅いのに・・・



ちょっと驚きながら、キッチンの前にある椅子に腰を掛けた。



「おはよう。今日は遅刻する訳にいかないからな」



・・・あっ、そっか!



「お兄ちゃん、入学式で歓迎の言葉言うんだっけ?」



「うん、先生に無理矢理押し付けられてさ。てか茹愛、一気に大人っぽくなったな」



自分と同じ学校の制服を着ている私をまじまじと見ながら言った。

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