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『幼なじみ』

第15章  絆



「でね・・・?
次の日・・・
朝起きてみたら・・・


全然・・・
何ともなくて
ホッとして・・・


普通に・・・
お葬式に出て・・・


火葬場まで
行ったんだけど・・・


お母さんが
焼かれてる間・・・


また・・・
悲しくなって
ワンワン
泣いてたら・・・


昨日の・・・
オジサンが
また現れたんだ・・・


俺・・・
一言・・・
文句言ってやろう
と思って・・・


【オジサン!
昨日の煙草・・・
気持ち悪く
なったよ?!】


って責めたら・・・


【まだ君には・・・
早かった
みたいだな・・・】


って・・・
言いながら・・・


涙で・・・
グシャグシャな
俺の顔・・・


ハンカチで・・・
拭いてくれてね・・・?


それで・・・
今度は・・・


手帳を出して
何かを
書きながら・・・


【また・・・
お母さんを
思い出して
辛くなったら・・・


いつでも
連絡しておいで・・・】


って・・・
ビリッと破った紙
俺にくれて・・・


そのまま
何処かに・・・
居なく
なっちゃったんだ・・・。


その紙見たら・・・
電話番号が
書いてあってね・・・?


でも・・・
とりあえず・・・


子供ながらに
関わっちゃイケない人
だと思って・・・


しばらく・・・
放って
おいたんだけど・・・


初七日の法要が
終わっても・・・


まだ全然・・・
悲しくて
辛かったから・・・


誰かに・・・
話聞いて
もらいたくて・・・


とうとう・・・
紙に書いてある
電話番号に・・・


掛けちゃったんだ・・・!」


徐々に・・・


薬物中毒者特有の
フラッシュバックが
始まったのか・・・


ルイ君の
瞳孔が開いて行き・・・


激しく・・・
貧乏揺すり
し始めるが・・・


興奮しながらも・・・
しなやかに・・・


身ぶり手振りを
付けて話す
その姿は・・・


大きな舞台で・・・
一人芝居を
演じる・・・


見事な役者・・・
さながらだった・・・。















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