『幼なじみ』
第15章 絆
「【あ・・・
もしもし・・・?
オジサン・・・?】
【そうだよ・・・?
その声は・・・
ルイ君だね・・・?
今日は・・・
初七日だけど
少しは・・・
落ち着いたかな・・・?】
【全然無理だよ・・・。
ところで・・・
オジサン・・・
一体誰なの・・・?】
【オジサンはね・・・?
実は・・・
ルイ君の
お母さんの・・・
弟なんだよ・・・。
でもね・・・
オジサン・・・
ルイ君の家族から
嫌われてて・・・
全然・・・
仲良くして
もらえないんだ・・・】
結局ね・・・?
この電話の
オジサン・・・
本当に・・・
俺の叔父さん
だったんだけどね・・・?
お母さんの
実家が・・・
都内の地主で・・・
金があるからって
働かずに遊んで
暮らしてて・・・
後で聞いたら・・・
お母さんとは・・・
絶縁状態
だったんだって・・・。
だから俺・・・
叔父さんの存在
全然・・・
知らなかったんだぁ・・・
でね・・・?
お母さんが
死んじゃって・・・
もちろん・・・
淋しかったんだけど・・・
何か叔父さんが
急に・・・
可哀想になって・・・
電話で・・・
家に遊びに行く
約束してね・・・?
次の日・・・
田園調布で
一人暮らししてる・・・
叔父さん家に
電車で
遊びに行ったんだ・・・!
そしたらなんと・・・!
家の中に・・・
水パイプに
ガラスパイプ・・・
ガラス練板・・・
沢山の
アルミホイルに
ストローまで・・・
クスリを
楽しむ為の・・・
色んな道具が
山ほど揃ってて・・・
俺・・・
そんなモノ・・・
初めて見たから・・・
叔父さんは・・・
科学者なのかな・・・?
なんて・・・
最初・・・
思っちゃったの・・・
ククク・・・」
普段口数の・・・
めっぽう少ない
ルイ君が・・・
楽しそうに
一人二役をこなす
一人芝居は・・・
中々面白く・・・
拓弥は・・・
夢中になって
話を聞いた・・・。