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『幼なじみ』

第15章  絆



「でね・・・?
なんかぁ・・・


叔父さんの・・・
風貌ってね・・・?


短髪で
小綺麗なシャツに
綿パン履いてて・・・


凄い爽やかで
格好良くて・・・


クスリをヤって
子供を騙すような
人間には・・・


全然見えなくてね・・・?


俺・・・
お母さんに
会いたい一心で・・・


叔父さんの
指示通りに・・・


息を吐いて・・・
ガラス菅に
口充てて・・・


ブクブクブク~ッて
出てくる
白い煙を・・・


思いっきり
吸っちゃったんだぁ・・・!


つかね・・・?
この大きな
フラスコみたいな
実験道具は・・・


拓弥も
気付いてると
思うけど・・・


ズバリ!
水パイプでねッ・・・!
ククク・・・


ジョイントより
水を含んで
煙が薄まるから・・・


きっと
子供でも平気だろ・・・?
って・・・


ジャンキー
(薬物中毒者)
叔父さんの・・・
駄目な考えのセイで・・・


俺は中学一年で・・・


なんと・・・!


初トリップ・・・
(薬物で
幻覚が見えたり
記憶が
飛んでしまう事)


する羽目に
なったんだよ・・・?


ククク・・・


俺が・・・
ジャンキーなのは・・・
血筋だったの・・・!


拓弥・・・!
凄いでしょ・・・?!


ククク・・・」


話が最高潮に
盛り上がる中・・・


既にボルボは・・・


家の近くの
駐車場に
到着しており・・・


拓弥も・・・
すんなり・・・
車庫入れを
済ませている・・・。


「ルイ君の話・・・
スゲー
面白かったっす!


つか・・・実は・・・
もう家の
駐車場に・・・


車停めたんで・・・


続きは・・・
家で話しましょ・・・?!」


拓弥が・・・
にこやかな
笑顔で促すと・・・


何も気付かず
話していた
ルイ君は・・・


猛烈な
照れ笑いを浮かべ・・・


漸く・・・
落ち着きを
取り戻すと・・・


拓弥に続いて・・・
静かに車を降りた・・・。
















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