『幼なじみ』
第15章 絆
一先ず・・・
おにぎりを頬張る
拓弥の様子に・・・
少し安心したのか・・・
向かいの椅子に
静かに腰を下ろした
ルイ君が・・・
潰れかけの
玉子サンドを・・・
口一杯に・・・
頬張り始める・・・。
一息つき・・・
だいぶ・・・
落ち着きを取り戻した
拓弥だったが・・・
ふと・・・
神妙な顔つきになると・・・
突然・・・
静かに口を開いた・・・。
「なんか・・・俺・・・
気付けば・・・
ルイ君に・・・
甘えっぱなしっすね・・・。
つか・・・
スイマセンッ・・・!
実は・・・俺・・・
ルイ君の事・・・
世間知らずで・・・
弱い人間だな・・・って・・・
勝手に・・・
思ってたんすよ・・・。
でも・・・
仲良くなるにつれ・・・
ホントは全然逆で・・・
人の心の痛みを・・・
沢山知ってる・・・
ルイ君は・・・
本当はスゲー・・・
強い人なんだ・・・って・・・
やっと・・・
俺・・・気が付いて・・・
で・・・
意気がって・・・
調子乗って・・・
ダメになると
すぐヘコたれて・・・
糞弱虫なのは・・・
マジ・・・
自分の方・・・
だったんすよッ・・・
なんか・・・本当・・・
勝手ばっか言って・・・
ス・・・スイマセンでしたッ!」
潰されて
しまいそうな
自分の胸の内を・・・
一気に・・・
さらけ出した拓弥は・・・
下を向くと・・・
そのまま
黙り込んでしまった・・・。