テキストサイズ

『幼なじみ』

第15章  絆



そんな・・・


無我夢中に
泣きじゃくる
ルイ君の気持ちが・・・


痛いほど・・・
理解できた拓弥は・・・


温かい目で・・・
そっと見守りながら・・・


椅子から
カタッと立ち上がり・・・


向かいの椅子で
うずくまる
ルイ君の背中を・・・


ゆっくりと
擦ってあげる・・・。


「ルイ君・・・


本当・・・
ツラかったっすね・・・」


慰めるように・・・
そっと呟いた拓弥は・・・


徐々に・・・
嗚咽が治まって行く
ルイ君に対し・・・


静かに淡々と・・・
話し続ける・・・。


「実は・・・俺・・・


こんなに・・・
優しくて・・・


本当は・・・
真面目なルイ君が・・・


クスリと・・・
タトゥーに・・・


なんで・・・
ハマってしまったのか・・・


何となく・・・


分かってたんすよね・・・?」


拓弥の突然の告白に・・・


咄嗟に・・・
泣きっ面の顔を上げ・・・


「エッ?!」と・・・


驚きの余り
感嘆の声を
挙げたルイ君は・・・


溢れる涙を・・・
がむしゃらに
両手で拭うと・・・


真剣な面持ちで
拓弥の話に・・・
耳を傾けた・・・。
















ストーリーメニュー

TOPTOPへ