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『幼なじみ』

第17章  幼なじみ



そして・・・
ポケットから小銭を
取り出し・・・


素早く投げ入れ・・・


扉に厳重に・・・
鍵を掛けた拓弥は・・・


ガンガンッと
ロッカーの取っ手を
激しく
引っ張りながら・・・


閉まり具合を
何度も何度も・・・
チェックする・・・。


「これでヨシ・・・」


鍵が無ければ
絶対に開かない事に
安堵しつつ・・・


何事も・・・
無かったかのように
スッと立ち上がると・・・


もう片方の
ポケットから・・・
車のキーホルダーを
取り出し・・・


薄暗い中・・・
目を凝らしながら・・・


ロッカーキーを・・・
丁寧に重ね付ける・・・。


そして・・・
短パンのベルトを
通す穴に・・・


キーホルダーを
慎重に引っ掛け・・・


手に痕が付く程の
強い力で
グイグイ引っ張り・・・


外れやしないか
馬鹿の一つ覚えの如く・・・


幾度も再確認する・・・。


程なくして・・・


漸く納得いった
拓弥は・・・


乱れた息と・・・
身なりを整え・・・


取り敢えず・・・
景気付けに・・・


渇いた喉を
ビールで潤そうと
思い立つと・・・


ロッカーブース
手前の・・・


だだっ広い
コンクリートの階段を
駆け上がり・・・


心臓に
突き刺さる程の
スネアの爆音が轟く・・・


二階の
ダンスフロアへと・・・


瞬く間に・・・
消えて行った・・・。















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