
『幼なじみ』
第17章 幼なじみ
二階の
ダンスフロアの
一番奥にある・・・
バーカウンターに
漸く辿り着くと・・・
あまりの混雑で
グチャグチャに人が
入り乱れており・・・
殆ど人の頭しか
見えない状況の中・・・
列らしきモノを
見付けた拓弥は・・・
一先ず・・・
最後尾に並んでみる・・・。
ワサワサとした
空気に落ち着かず・・・
周りを・・・
見渡してみると・・・
天井からぶら下がる
ミラーボールが
キラキラと乱反射し・・・
カラフルな
七色の電飾が・・・
目まぐるしく
空間を照らしている・・・。
そんな眩い光の先に・・・
可愛い系の
自分のタイプの女を
発見し・・・
無性にテンションが
上がって行くが・・・
今日は
ナンパは駄目だろ・・・と
自分に言い聞かせ・・・
拓弥が毅然と・・・
前へ向き直った途端・・・
斜め後方から・・・
大声で話す女の
黄色い声が・・・
にわかに・・・
耳に入り込んで来た・・・。
「うわッ・・・!
あのバーテンダー
超タイプなんですけど!」
何気なく・・・
拓弥が・・・
女の声のする方へ
顔を向けた・・・
その瞬間・・・
頭から爪先まで・・・
ビリビリビリーッと・・・
見えない電流が
駆け抜け・・・
そして・・・
その場に
立っていられない程の
凄まじい衝撃が・・・
目を見開いたまま
フリーズしている
拓弥の身体を・・・
急激に襲い始めた・・・。
