
『幼なじみ』
第17章 幼なじみ
「悠希ッ・・・・・・・・・?!」
拓弥は・・・
歓声をあげながら
話し続ける
ギャル系な女の隣に・・・
まさか・・・あの・・・
幼なじみの悠希らしき
見覚えのある
女の顔を発見し・・・
驚愕したまま
震えが・・・
止まらなくなっていく・・・。
更には・・・
名前を呼んでしまった
自分に気付き
アタフタするが・・・
大音量のハウスに
一瞬にして
掻き消された
拓弥の声は・・・
話に夢中になっている
悠希らしき女に
全く届いた様子は無く・・・
一先ずホッとし・・・
前を向き直す・・・。
が・・・しかし・・・
安心したのも束の間・・・
更に・・・
激しくなる体の震えは・・・
一向に治まらず・・・
足掻いても
無理だと・・・
諦めた拓弥は・・・
動揺を・・・
隠しきれないまま
気になって仕方の無い
自分の後ろを
再度振り向き・・・
暗がりの中・・・
早る気持ちを
押さえつつ・・・
その女の顔を
一生懸命に凝視する・・・。
そして・・・暫く・・・
観察を続けていると・・・
溢れそうで
艶やかな大きな目を
パチパチさせ・・・
とてつもなく
愛らしい笑顔を
振り撒きながら・・・
話している・・・
その女の姿に
目が釘付けになり・・・
自分の心臓が
モタないのでは
ないかと・・・
余計な不安が
募るほど・・・
体中の血管が
バクバクと激しく・・・
波を打ち始めた・・・。
