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『幼なじみ』

第17章  幼なじみ



そして・・・
短パンのポケットから・・・


ドリンクチケットを
無数に取り出し・・・


バーテンに
手渡そうとした・・・
拓弥に・・・


苦笑いを浮かべた
そのバーテンが・・・


上から目線で
話し掛けて来る・・・。


「拓弥くーん?
こんな所で・・・
油売ってて
良いんすかぁ・・・?


東京連合の幹部さん・・・
そろそろ・・・
集まって来てますよ・・・?」


コイツが・・・
何を知ってるのかは
知らないが・・・


余計なお世話だ
馬鹿野郎!と
メンチをキッた拓弥は・・・


バーカウンターに
バンッ!と
ドリンクチケットを
叩き付け・・・


美味しそうに冷えた
バドワイザーを・・・


バーテンの手から
ガッと奪い取る・・・。


そして・・・


ズカズカと・・・
人混みを
掻き分けて行き・・・


バーカウンターを
見渡せる・・・


ダンスフロアから
少し離れた
誰も居ない空間に・・・


サッと体を・・・
滑り込ませ・・・


ここぞとばかりに
喉を鳴らしながら・・・


一気に・・・
バドワイザーを
飲み干していく・・・。


すると・・・


気持ちが
徐々に大きく
なって行き・・・


こんなにも
くすぶっている
自分に・・・


嫌気が差し始めた
拓弥は・・・


こうなったら・・・
一か八か・・・
その女に・・・


幼なじみの
悠希かどうか・・・
話を聞こうと・・・


飲み干した
空のビール缶を・・・
放り投げ・・・


髪をキツく
結び直しながら・・・


やっとの思いで・・・
腹をくくった・・・。


















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