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『幼なじみ』

第18章  羨望



赤と白のライトが・・・
目まぐるしく照らす
フロアの中に・・・


人波に・・・
揉まれながら・・・


ボーッと佇む
拓弥の姿を
発見したのか・・・


春斗が・・・
此方に向かって
パチンッと指を鳴らし・・・


ステージに来いと・・・
爽やかな笑顔で
手招きをする・・・。


すぐさま・・・
そんな春斗に
気付いた拓弥は・・・


急用だろうと
何も疑わず
笑顔で片手を挙げ・・・


春斗しか
目に入って居ない
周りの女達を・・・


蹴散らすように
ガンガン突き進むと・・・


指示された通り・・・


少し段差がある
ステージに
サッと上がり・・・


春斗が回している
ターンテーブルの脇の・・・
大きなスピーカーの
裏手に・・・


正面から
自分の姿が・・・
見えないよう
そっと身を隠す・・・。


そんな・・・
コソコソしている
拓弥に・・・


些か・・・
驚いた様子の
春斗だったが・・・


曲の流れに合わせ・・・
勢い良く
拓弥を引っ張り・・・


なんと・・・
自分の隣に
立たせたかと思うと・・・


タイミングを
見計らい・・・
曲のボリュームを下げ・・・


マイクをオンにし・・・


誰もが惚れて
しまいそうな
アイドル並の笑顔を
フロアに向けながら・・・


響きのある
高い綺麗な声で・・・


突然・・・
とんでもない台詞を
口にし始めた・・・。
















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