『幼なじみ』
第18章 羨望
慣れない
スポットライトに
照らされ・・・
余りの突然の
出来事に
目を完全に丸くし・・・
拓弥は・・・
フリーズして
しまったのだが・・・
激しいレゲエが
再度鳴り出し
我に返ると・・・
春斗に背を向け・・・
ドサッと
ステージから降り・・・
隅の方で座り込み・・・
頭を抱えてしまう・・・。
『ヤベーな・・・
春斗が自分を餌に
女・・・
集めてくれるのは
有難いけど・・・
東京連合主催の
パーティーを・・・
なんで勝手に
俺プロデュースって
言っちまうんだ・・・?!
東京連合の幹部に・・・
テメェ・・・
勝手なコト・・・
ほざいてんじゃねーよ!
って・・・
半目剥かれたら・・・
マジ俺・・・
首くくんなきゃ
なんねーよ・・・
クソッ!
こうなるなら
早いうち・・・
春斗に全部・・・
話しときゃ良かったな・・・』
後悔しても
しきれない
自責の念が拓弥を襲い・・・
堪らず煙草に
火を着ける・・・。
辺りを見回すと・・・
春斗ファンの女達が・・・
パーティーに行く
相談でも
しているのであろう・・・
無邪気に戯れており・・・
そんな周りと
自分との温度差に・・・
付いて行けず・・・
ガクッと
肩を落とした拓弥は・・・
自分の為に
一肌脱ごうとして
くれている・・・
全く悪気はない
天然の・・・
春斗に向かって・・・
遠くから・・・
ため息混じりの
煙草の煙を・・・
ゆっくりと・・・・
白々しく
吐きかけた・・・。