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『幼なじみ』

第18章  羨望



「拓弥・・・?!
大丈夫ッ・・・?!」


DJが無事終わり・・・


達成感と・・・
爽やかな汗に
包まれた春斗に・・・


いきなり
声を掛けられた
拓弥は・・・


『どうせ・・・
他人事だよな・・・』


と・・・
やけに呑気な春斗が
無性に恨めしくなり・・・


暗い表情を
浮かべたまま・・・


煙草をグリグリと・・・
床に押し付ける・・・。


そんな拓弥を・・・
訝しげに
見つめながら・・・


「実は・・・俺・・・
拓弥に・・・
話あるんだ・・・」


と・・・突然・・・


春斗が・・・
意味深な言葉を・・・
投げ掛けて来る・・・。


『つか・・・俺も・・・
聞きたいコト・・・


山ほど・・・
あるけど・・・な・・・?』


拓弥が・・・
更に落ち込んでいると・・・


春斗の周りが・・・
アッと言う間に・・・


さっきまで
フロアで踊っていた・・・
ファンの女達で
ごった返してしまい・・・


おしくら
まんじゅう状態に
陥っている・・・。


そんな状況に
一切動揺せず・・・


此方に・・・
さりげない笑顔を
向けた春斗は・・・


「拓弥・・・?
ここ面倒だから・・・
とりあえず移動しよ!」


と・・・
拓弥を引っ張り・・・
立ち上がらせ・・・
パッと後ろを向くと・・・


またしても
究極の甘いマスクで
微笑みながら・・・


乱れ狂う
烏合の群衆に向かって・・・


大きな声で・・・
話し始めた・・・。
















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