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『幼なじみ』

第20章  魔性



「拓弥~?
何やってんの~?


コッチ来なよ~!」


春斗に・・・
大声で呼び掛けられた
拓弥は・・・


イチャついてたくせに・・・
よく言うよな・・・


と・・・
内心かなり・・・
不貞腐れながらも・・・


仕方なく・・・
けだるそうに
二人の前に姿を見せる・・・。


すると・・・


「拓弥・・・紹介するよ!


こちらが噂の・・・
超絶美人の
梨香ちゃん・・・。


こんなに・・・
大人っぽいけど・・・


実は・・・
うちらの一個下で
十八才なんだ・・・


前に話した通り・・・
俺のNo.1の稼ぎ頭で・・・
ベストパートナー!


これから・・・
仲良くしてやってよ!」


春斗が直ちに・・・
梨香の紹介を済ませ・・・


「でね・・・梨香・・・
こっちは・・・
俺の友人で・・・」


と・・・今度は・・・


拓弥を・・・
梨香に紹介しよう
とした・・・


その瞬間・・・


訝しげな表情を
浮かべた拓弥が・・・


「俺・・・拓弥・・・
よろしく・・・」


と・・・
春斗の言葉を
あたかも遮るように・・・


一言だけ呟いた・・・。


それは・・・


梨香という
この魔性の女を
警戒する余り・・・


自分の素性を
知られたくない・・・!
という意識が・・・


無意識に・・・
働いてしまった・・・
拓弥の・・・


咄嗟の・・・
自己防衛だった・・・。

















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