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『幼なじみ』

第20章  魔性



そんな
二人のやり取りを・・・


終始無言で・・・
傍観している
春斗だったが・・・


次第に・・・
顔を紅潮させて行くと・・・


瞬く間に・・・
恐ろしい程の・・・
形相に変化し・・・


いきなり・・・
梨香に向かって・・・


珍しく声を
張り上げて来る・・・。


「ちょっと待てよ・・・!!


拓弥は・・・
俺の友達なんだし・・・


客じゃないんだよ・・・!


やって良い事と
悪い事があるっしょ・・・?


とにかくさ・・・
今日はプライベート
なんだし・・・


営業なんか・・・
するなよッ・・・!!」


自分の
言いたい事だけ・・・
勝手に梨香に告げ・・・


いきなり・・・
嫉妬とも取れる空気を
醸し出す春斗は・・・


拓弥の腕から・・・


物凄い強い力で・・・
梨香の腕を引き離し・・・


そのまま・・・
梨香の腕を・・・
自分の腕に巻き付ける・・・。


そんな・・・
女々しく面倒な
春斗の態度に・・・


苛々する・・・
拓弥だったが・・・


ふと・・・


春斗が・・・
梨香に対して・・・


何故こんなにも
熱くなって
しまうのか・・・
分かった気がした・・・。


要するに・・・


春斗は梨香に・・・
今でも・・・
惚れているのだ・・・!


漸く・・・
春斗の今までの言動に・・・
納得がいった拓弥は・・・


梨香なんかに
惚れて・・・
身を滅ぼさない
ようにな・・・。


と・・・
心の中で忠告すると・・・


テンパり気味の
春斗に向かって・・・


切なそうに笑った・・・。















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