
『幼なじみ』
第21章 回想
「美波・・・
謝ってくれて・・・
ありがとね・・・。
あたしは・・・
大丈夫だよ・・・?
ようし!次は・・・
中学時代の話
しなきゃね・・・!」
あたしの明るい
振る舞いに・・・
漸く
笑顔になる
美波の姿を
見届けたあたしは・・・
静かに話を続ける・・・。
「ねぇ・・・美波・・・?
一個ね・・・
残念なお知らせが
あるんだけど・・・
実はね・・・
中学の三年間は・・・
拓弥と一回も
同じクラスに
なったこと無くて・・・
会えば仲良く
話したけど・・・
正直・・・
普段の学校生活とか
詳しい事は・・・
あんまり
知らないんだ・・・。
勿論・・・
知ってる事は
全部話すけど・・・
あんまり
期待しないでね・・・。
えっと・・・
部活はね・・・
そうそう!
サッカー部だったなぁ・・・
爽やかスポーツマン
って感じで・・・
体育祭でも
目立ってたし・・・
結構モテてたよ!
そいえば・・・
あたしのクラスでも
拓弥の事を好きな
女子が居てね・・・
中三の夏祭りの夜・・・
告ってたっけな・・・」
すると・・・美波は・・・
拓弥の女絡みの話が
余程気になるのか・・・
「それで・・・それで?!
その告った女の子・・・
結局どうなったの?!」
と・・・勢いよく
前のめりになると・・・
真剣な面持ちで
あたしの顔を
覗き込んだ・・・。
