
『幼なじみ』
第21章 回想
「うんうん!
此処さぁ・・・暗いし・・・
何か陰気臭いよね・・・?
パーッと外に出て・・・
筋肉質の拓弥君の事・・・
待つとしますか・・・!
ウキャキャ!
でさぁ・・・もし・・・
今日・・・拓弥君と
話が盛り上がって・・・
仲良くなれたら・・・
そん時は・・・悠希・・・
分かってるとは
思うけど・・・
先に帰ってくれて
構わないからねッ!
ごめんね!
見逃しておくれー!」
あたしたちは・・・
どちらか一人が
クラブで男と
盛り上がった場合・・・
もう一人は・・・
空気を読んで・・・
二人きりに
してあげるのが
暗黙のルールに
なっていた・・・。
そしてあたしは
美波に向かって・・・
勿論!と
言わんばかりに
大きく頷き・・・
「了解だよ!
あたしは・・・
拓弥と美波の・・・
愛のキューピッド役に
徹するし・・・
二人を会わせて
紹介が済んだら・・・
邪魔者は
速やかに
退散するから・・・
安心してねッ!
美波・・・!
ファイトだよッ!」
と心の底から
応援する・・・。
すると美波は・・・
「流石・・・悠希ッ!
悠希が・・・
拓弥君の昔話してくれた
お陰で・・・
なんか・・・
あたしまで
『幼なじみ』みたいな
感覚になれたし・・・
これなら
緊張しないで
拓弥君と話せそうだよ・・・!
本当・・・有難うネ!」
と満面の笑みを
浮かべながら・・・
感謝の言葉を
口にした・・・。
