
『幼なじみ』
第22章 詐称
そして・・・あたしは・・・
美波の問い掛けに・・・
流されるがまま・・・
先陣を切って歩く
その女を
凝視してみる・・・。
すると・・・
そのケバケバしい女から・・・
不快な圧が・・・
執拗以上に感じられ・・・
豪快に眉間にシワを
寄せたあたしが・・・
「ほんと・・・
何か・・・嫌だね・・・
顔は美人だし・・・
スタイル抜群だし・・・
自分に凄い
自信があるんだろう
けど・・・
【あたしを見て!】オーラ
出し過ぎじゃない・・・?
あたし・・・
あんまり外見で人を
判断しない方だけど・・・
ああいう子とは・・・
多分・・・
友達には・・・
なれないな・・・」
と・・・ボヤき・・・
「うん!分かるッ!
きっとさ・・・
女の友達とか・・・
絶対に居ないタイプ
だよね・・・?
つかさ・・・
東京連合の人間の
彼女だったりして・・・?
アハハ・・・」
と・・・美波が・・・
小刻みに頷きながら・・・
明らかに・・・
笑えない冗談を
口にした矢先・・・
なんと・・・!
驚いた事に・・・
その派手な女が・・・
東京連合の
パーティーが開催される・・・
【本日貸し切り】
の札が掛かった・・・
右側のVIPルームの前で
立ち止まったかと
思うと・・・
黒人のセキュリティに
目配せし・・・
硝子のドアを
勢いよく押し開け・・・
引き連れていた
二十人程の冴えない
女たちを・・・
次々と部屋の中へと
誘導する姿が
目に入った・・・。
