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『幼なじみ』

第22章  詐称



そんなあたしの・・・
落ち着かない様子を・・・


何気なく・・・
感じ取ったのか・・・


美波はおもむろに・・・
あたしの顔を覗きこみ・・・


「・・・悠希・・・?
大丈夫・・・?!


つかさ・・・
右側のVIPルーム・・・
マジでヤバイかも・・・


今日は絶対・・・
中に入るの止めよッ!!」


と・・・
あたかも自分に・・・
言い聞かせるかのように・・・


語気を強めて・・・
話し掛けてくる・・・。


「そだね・・・」と
弱々しく答えながらも・・・


右側のVIPルームが・・・
気になって仕方がない
あたしは・・・


丸椅子から立ち上がり・・・


背伸びをしながら・・・
今一度・・・
様子を伺ってみる・・・。


すると・・・
間もなくして・・・


その派手な女は・・・


冴えない女の集団を・・・
面倒臭そうに・・・
VIPルームに詰め終えた後・・・


なんと・・・!
不可解な事に・・・


自分は中には入らず・・・


そのまま・・・
重い扉を閉めてしまう・・・。


そして・・・


ドア付近に立っている・・・
セキュリティが・・・


「OK!梨香ッ!また後で!」


と大きな声で・・・
話し掛けた瞬間・・・


その女は・・・


サッと勢いよく・・・
背中を向けると・・・


元来た通路を戻りながら・・・


アッと言う間に・・・


このVIPゾーンから・・・
姿を消した・・・。














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