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『幼なじみ』

第22章  詐称



「あッ!俺ね・・・


実はこれから・・・
右側のVIPルームに
用事があって・・・


顔出さなきゃ
いけないんだけど・・・


すぐに・・・
用事済まして来るし・・・


もう一人・・・
イケメン連れて
来るからさ・・・


もし良かったら・・・
あとで一緒に・・・
お酒でも飲まないかな・・・?」


あたしが瞬時に・・・


『エッ・・・?!
まさか・・・この人・・・
東京連合の人間なの・・・?!』


と・・・勘繰った瞬間・・・


美波が・・・
いきなり嫌悪感を
露にしながら・・・


咄嗟に口を開く・・・。


「あのぉ・・・


いきなりで
失礼なんですけど・・・


貴方・・・
東京連合の方
なんですか・・・?」


『うわッ・・・美波・・・!


そんな核心に迫った事・・・


いきなり聞いちゃ・・・
マズイよ・・・』


心の中で・・・
動揺しまくる
あたしをヨソに・・・


更に優しい笑顔を
浮かべながら・・・


その男は・・・


あたしたちを
安心させるかのように・・・
静かに口を開く・・・。


「そっか・・・


東京連合の
パーティーが・・・


右側のVIPルームで
開かれるの・・・


君たち・・・
知ってたんだね・・・?


安心してよ!


俺は勿論・・・
あとで連れて来る男も・・・


只の大学生だよ!」


すると男は・・・
シャツの胸ポケットから・・・


シルバーのケースを
おもむろに取り出すと・・・


パカッと蓋を開け・・・


ゆっくりと・・・
名刺を差し出した・・・。














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