『幼なじみ』
第23章 罠
『ここが・・・東京連合の・・・
パーティー会場・・・か・・・』
その【貸し切り】の札を
呆然と見つめながら・・・
拓弥が・・・
生唾をゴクリと
飲み込む・・・。
そして・・・
ハッと我に返り・・・
腕時計を見ると・・・
もうすぐ・・・
時計の針は・・・
午前一時を
指そうとしていた・・・。
『うわッ・・・ヤベ・・・
誕生日パーティー・・・
とっくに・・・
始まってんじゃ
ねーかよ・・・
早く悠希・・・
探さなきゃな・・・』
拓弥が・・・
慌てて・・・
通路を飛び出し・・・
薄暗いフロアの
人混みに
揉まれながら・・・
悠希を
見つけようと・・・
女一人一人の顔を
確認していると・・・
顔馴染みの
黒人の
セキュリティが・・・
ニッコリと
白い歯を見せながら・・・
ノシノシと
拓弥に近づいて来る・・・。
「よー!拓弥・・・!
元気か・・・?
さっき始まった・・・
バースデーパーティー・・・
拓弥も
参加しに来たんだろ・・・?
アッ!
そういえば・・・
喜多見って・・・男・・・
拓弥・・・知ってるか・・・?」
パーティーの
詳細は・・・
何も知らないハズの
そのセキュリティは・・・
突然・・・
喜多見の名前を
出してきたかと思うと・・・
東京連合が
待ち構える・・・
右側のVIPルームを
指差しながら・・・
更に・・・
話しを続けた・・・。