『幼なじみ』
第23章 罠
「何だよッ?!コレッ!!」
拓弥は・・・
余りの喜多見の
詐称っプリに・・・
思わず
大きな声を挙げる・・・。
黒人の
セキュリティが・・・
何事か・・・と・・・
慌てて拓弥の顔を
覗き込んで来たが・・・
半端なく
動揺している拓弥は・・・
「ノープロブレム!
サンキュー!バイバイ!」
と・・・突然・・・
日本語ペラペラの
セキュリティに・・・
片言の英語で
別れを告げ・・・
足早に・・・
その場から
立ち去ってしまう・・・。
「・・・慶応・・・って・・・
マジ・・・ありえねーだろ・・・」
喜多見の
嘘まみれの肩書きが・・・
頭から
コビリついて
離れない拓弥は・・・
ブツブツと
独り言を呟きながら・・・
喜多見の過去を
振り返る・・・。
『アイツ・・・
慶応は勿論・・・
大学なんか・・・
行ってねーじゃんよ・・・!
中学卒業する前に
サッカー部も
辞めちゃってよ・・・
いつの間にか・・・
暴走族になって・・・
バイク・・・乗り回して・・・
挙げ句の果てに・・・
高校中退して・・・
東京連合に入ったって
聞いた時は・・・
俺・・・流石に・・・
ショック受けたよな・・・。
つか・・・マジ・・・
喜多見・・・さん・・・
何・・・やってんスカッ!!』
拓弥は・・・
昔の・・・
優しかった
喜多見の顔を思い出し・・・
心の中で
怒号を浴びせた・・・。