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「み･･･美波ッ！
ちょっと！待ってよ･･･ッ！」


人混みに紛れ･･･


瞬く間に･･･


行方知れずと
なってしまった
美波に･･･


全く状況を
把握出来ていない
悠希は･･･


余程･･･
焦ったのだろう･･･。


必死に･･･
追い掛けようと
するも･･･


ガタッと
バーカウンターの
丸椅子にぶつかり･･･


その勢いで･･･
床に倒れそうになる･･･。


そんな悠希が･･･
即座に目に入った
拓弥は･･･


慌てて･･･駆け寄り･･･


咄嗟に片手で
悠希の腕を掴み･･･


しっかりと
支えながら･･･


体勢を
元に戻してあげると･･･


そのまま･･･
掴んでいる悠希の腕を･･･


グイッと自分の方へ
引き寄せた･･･。


余りの･･･
突然の出来事に･･･


体を強張らせる
悠希の顔を･･･


至近距離から
覗き込むと･･･


全く
何が起こったのか
分からない･･･
といった･･･


不安と驚きの表情で･･･
見つめ返して来るが･･･


東京連合の
パーティーに･･･


悠希が
参加していないと
分かった今･･･


再会出来た喜びで･･･


胸が･･･
とてつもなく･･･
熱くなった拓弥は･･･


掴んでいる腕を離し･･･


自分の両腕を･･･
ゆっくりと
悠希の腰に回し･･･


徐々に･･･
その腕に力を
込めていきながら･･･


「もう･･･何処にも･･･
行くなよ･･･」


と･･･そっと･･･
耳元で呟くと･･･


火照り始めた
悠希の身体を･･･


静かに･･･


力強く抱きしめた･･･。