
『幼なじみ』
第25章 猛省
すると・・・
暫く・・・
その差し出された
名刺を・・・
薄暗い照明の中・・・
凝視していた悠希は・・・
おそらく・・・
記載されている
全ての内容を・・・
事細かに
聞きたくなったので
あろう・・・
パッと・・・
拓弥に目線を合わせ・・・
口を開き・・・
ふと・・・
何かを言い掛ける・・・。
しかし・・・
今聞けば・・・
話が長くなる・・・と
咄嗟に判断したのか・・・
口を閉じ・・・
今一度・・・
名刺を眺めると・・・
そのまま・・・
ゆっくりと・・・
名刺を受け取った・・・。
「悠希・・・
サンキューな・・・。
あー・・・そこに・・・
携帯の番号
書いてあるけど・・・
俺・・・
よく無くすから・・・
今日は・・・
持ってきてねーし・・・
【移動電話】ってのは・・・
このクラブ近くに
停めてある・・・
俺の車の
備え付けの電話のコトで・・・
これさ・・・
車まで行かないと・・・
使えねーんだよな・・・
つか・・・この名刺・・・
あんま・・・
役に立ちそうに
ねーじゃん・・・!
まぁ・・・いっか・・・!
ハハハハハ・・・」
名刺の説明を
手短に済まし・・・
大声で笑い出す
拓弥に連られ・・・
難しい顔で
話を聞いていた様子の
悠希も・・・
途端に笑顔になり・・・
穏やかな視線を・・・
照れ臭そうに頭を掻く
拓弥に向けると・・・
漸く・・・静かに・・・
口を開いた・・・。
