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『幼なじみ』

第27章  待機



「は・・・春斗か・・・?!
早かったな・・・?!


んで・・・
兄貴ん所の様子・・・
どうだった・・・?!」


徐々に
近づいて来る春斗に・・・


フシダラな頭の中を
悟られないよう
平然と声を掛けると・・・


春斗は・・・


その場で
大人しく待っていた
拓弥を見て・・・
安心したのか・・・


フゥ~ッと息を整え・・・


ニッコリと
笑顔を浮かべながら・・・


拓弥の横に
ピッタリと張り付き・・・
勢いよく口を開く・・・。


「大丈夫!大丈夫ッ!


つか・・・此処じゃ・・・


色々・・・
問題もあるだろうから
って・・・


今から・・・兄貴・・・


左側のVIPルームに
来てくれるってッ・・・!


えーっと・・・確か・・・
左側の部屋って・・・


カップルシートみたいに
なってて・・・


周りからは・・・
顔すら見えないように
なってるハズだから・・・


きっと・・・
ゆっくり・・・
話せるんじゃないかな・・・?


でさ・・・今・・・
兄貴と拓弥が・・・
一緒に歩く所を・・・


幹部連中に見られたら・・・


それこそ・・・
角が立つでしょ・・・?


だから先に・・・
俺達だけで此処を出て・・・


左側のVIPルームの前で
待機しとこッ?」


普段から
頭のキレる春斗だが・・・


今回も・・・瞬時に・・・


兄貴との話を
まとめ挙げてくれ・・・


その・・・
俊敏かつ友達思いの
春斗の行動に・・・


感動すら覚えた拓弥は・・・


小さく頷きながら
春斗に向き直ると・・・


サッと左手を出し
迷わず握手を求めた・・・。













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