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『幼なじみ』

第28章  脅威



「ゲホッ!ゲゲッ・・・
ゲホゲホゲホッッ・・・」


漸く・・・
春斗の兄貴の
地獄のような
締め上げから・・・


何とか・・・
解放された拓弥は・・・


窒息死しそうな
余りの息苦しさに・・・


渇いた咳が・・・
後から後から
止まらなくなり・・・


顔すら上げられず・・・
ガタガタと震えたまま・・・


その場にうずくまり・・・
固まってしまう・・・。


すると・・・


騒ぎを聞きつけ・・・
漸くこの場に
現れた春斗が・・・


殺伐とした空気を・・・
一瞬にして
読み取ったのか・・・


拓弥の元へ
ダッシュで駆け寄り・・・


憎しみを込めた目で
兄貴を睨み付けると・・・


みるみるうちに
顔面を紅潮させ・・・
がむしゃらに喋り出した・・・。


「兄貴ッ・・・!!


乱暴はしないって・・・
約束したよねッ・・・?!


それなのに・・・一体・・・
どういう事だよッ・・・?!


初めは・・・
拓弥と二人きりで
話させてくれ。って・・・


兄貴が俺に
頼んで来たから・・・


俺・・・兄貴のコト・・・
信用して・・・
拓弥を一人にしたのに・・・


これじゃ・・・
俺が拓弥を
騙したみたいじゃんよッ!!



た・・・拓弥・・・?!
大丈夫か・・・?


ごめんな・・・?



だから・・・
東京連合なんて・・・


最低な集団だって
言われんだよッ・・・!


クソォッ・・・!」


未だ咳の止まらない
拓弥の背中を
擦りながら・・・


仁王立ちしたままの
兄貴に・・・
激しい捨て台詞を
吐いた春斗は・・・


拓弥の左腕を
持ち上げ・・・
自分の肩に担ぐと・・・


そのままゆっくりと・・・
静かに
立ち上がらせた・・・。














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