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『幼なじみ』

第28章  脅威



「・・・グフッッ!
ハハハハ――ッッ!


なんだ・・・?コイツ・・・?


スゲー
おもしれーじゃねーかッ!


グッハハハハ―・・・」


突如・・・笑い出した・・・
春斗の兄貴の声に・・・


驚愕しまくる・・・
拓弥だったが・・・


恐る恐る頭を
上げてみると・・・


そこには・・・


口を思い切り
開けたままの・・・
春斗の兄貴が・・・


何かに・・・
取り憑かれたように
未だ笑い転げており・・・


そして・・・


どうしていいのか
見当もつかず・・・


戸惑ったまま・・・
固まる拓弥に対し・・・


春斗の兄貴は・・・
笑った余韻を
引きずりながら・・・


大らかに喋り続ける・・・。


「ハァ・・・ハァ・・・


つーか・・・マジ・・・


お前のコト
気に入ったわッ・・・!


まぁ・・・さっきは・・・


いきなり・・・
喰ってかかって・・・
悪かったな・・・?


悪く思うなよ・・・?


こっちも・・・
東京連合の
看板背負ってっから・・・


舐められたら・・・


後輩達に・・・
示しがツカねーのよ・・・



あー・・・春斗も・・・
心配掛けて・・・
悪かったな・・・?


じゃぁ・・・
時間もねーし・・・


そろそろ・・・
この部屋入るとするか・・・」


只・・・呆然と・・・
立ち竦む・・・
拓弥と春斗を尻目に・・・


春斗の兄貴は・・・


全く・・・何事も・・・
無かったかのような・・・


スッキリとした
表情を浮かべると・・・


重たい硝子扉を
グイッと押し開け・・・


ゆっくりと
左側のVIPルームの中へと・・・


姿を消した・・・。















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